月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり


つ れづれなるまゝに、日くらし、硯にむかひて、心に移りゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。
by anydaisuki
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カテゴリ:一日一書( 19 )


となり町戦争



この作品を語ると、すべてが嘘になってしまいそうで怖い。
具体的に書けば書くほどその感触から遠ざかるような気がする。
でも、読んでいる合間に車を走らせた時なんかのふとした思いの断片を、誤解を恐れず書いてみる。

この小説を読んでイメージしたのは、風船。

内側からの圧力と外側からの圧力のバランスによって形を保っているそれ。
内と外の隔たりは、両方からのプレッシャーを受けながらも辛うじて自分の存在をアピールしている。
でも、そのバランスが崩れて形を失ったとき、もはや内の空気と外の空気に差異はない。

繋がるかどうかわからないけど、相対主義のトラップから抜け出たときにそこにあるのは、世界の中では瑣末かもしれないけれども個人のレベルでは圧倒的な、でも目には見えない根拠を持った想い。

そんな入れ替え可能な「内」と「外」が、それぞれの論拠でもって対峙することでその立ち位置を決め、振る舞いを規定する。

・・・なんてことを考えてみたりして。

この本、自分にとってはおそらく、平野啓一郎の『日蝕』以来の衝撃、でも淡く穏やかな、それでいてどことなく冷たいピーク感がある。

三崎亜紀『となり町戦争』(2005年、集英社)
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by anydaisuki | 2005-12-31 02:01 | 一日一書

生協の白石さん



ぼんやり坊やから『県庁の星』とトレードで借りた(とか言っときながらごめん、まだ『県庁の星』貸してないね(^^;)この『生協の白石さん』。京都からの帰りの特急で一気に読んじゃった。

生協、私も学生の頃は生協にかなりお世話になったもんで。確か私の大学にもこの「ひとことカード」っての、あったような気がする。たしか食堂かなんかに貼ってあったような気が...もう5年近くも前のことなので鮮明には覚えてないけど。私も1度だけ書いたような気がするなぁ。なにを書いたかもうすっかり忘れてしまってるけど。。。

でも、これを読んでて、あのころのビジュアルがおぼろげながらに蘇ってきて、なんだか懐かしい気分になってきたけどね。訳も分からず刹那的になって知らないうちに追い詰められたりして、でもバイトと週に一度のゼミと岡田先生の政治社会学の講義(マニアックでごめん)を楽しみにして過ごしてたたりしたあの頃。(←どんな学生生活やねん)

ちなみに、私の中の一番のヒットは、p.71。こんなに分かりやすくって、スパッとした回答、もうほんと大好きです。
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by anydaisuki | 2005-11-14 23:49 | 一日一書

県庁の星



県庁のエリート官僚である野村が、人事交流研修として片田舎のスーパーで働くことに。場違いの”ケンチョウさん”は浮きまくる。でも、あるキッカケから大切なものに気付き・・・
といったお話の小説。

この小説、”抱腹絶倒の娯楽公務員小説”なんてamazonのレビューに書いてあるけど、ワッハッハ、って笑い転げるような感じじゃなかったな。むしろ、自分のいまの状況に少しだけ等身大に投射してみて、身につまされて思わず少し感傷に浸っちゃった。

「『・・・ああいう人を見られないタイプは、それで失敗するんですね。で、その失敗の原因が自分にあるとは気が付かない。』」(p.175)
「『・・・一緒にジャガイモの皮を剥きなさいよ。ニンジンを切りなさいよ。管理者ってのはね、すべてをわかってる人しかできないの。・・・』」(p.177)
「『人を見られないとさ、失敗するわよ。ま、それは私もなんだけどさ。』」(p.186)

かなりグサグサ刺さってくる。人を見れてない自分、何もわかってないのに分かったフリして指示出してた本社時代の自分、自分の中にある”原因”に手を突っ込んで引っ掻き回すことが結局怖いだけの自分。
・・・とことんイヤになってくる。

でも、そんな私も久し振りに会ったりする友人には、「なんかお前、すごい変わったなー」なんて言われたりする。自分ではあまり気付かないところで、今の職場に来てからの変化というのはちゃんと刻まれてるのだろうな。

本社に戻ったとき、野村のように洗われてる自分に出会えたらいいな。
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by anydaisuki | 2005-09-05 20:46 | 一日一書

今日は3冊

今日はMana Houseでブラウジング。3冊購入。

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桂望実『県庁の星』(2005年、小学館)
・・・ミヤッチFCさんに教えてもらったこれ
宮台真司『宮台真司 interviews(インタヴューズ)』(2005年、世界書院)
・・・「社会システム理論に興味があるんです」なんて実は宮台読んでるだけのミーハーだったりするわけで
山下清美他『ウェブログの心理学』(2005年、NTT出版)
・・・社会心理学によるウェブログ継続プロセスの分析に思わず引き込まれて、ついつい

スタバでちょっとだけ『県庁の星』を読んでみた。最初の方しか読んでないけどなんかいろいろと思い当たるふしが・・・全部読んだらちゃんと書くつもり。

帰りは23号も1号も使わずに下道で帰ってきた(中勢バイパスは使ったけど)。それでも同じくらいの時間で帰ってこれたわ。
さて、どんなルートで帰ってきたのでしょうか?分かった人にはメシでもおごりましょう。
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by anydaisuki | 2005-09-04 02:52 | 一日一書

ドラゴン桜



先々週くらいにドラマをちょっと見て、面白そうだったのでマンガ喫茶で読んでみた。
特に感動するとか、感銘を受けるといったわけじゃない。
でも、なんだか7年前の自分を思い出させられたような気がした。
センターの点数が足りず、滑り止めに入ってまだ引きずってたあの頃。

♪片一方は天使 もう一方は悪魔で~(Mr.Children/ニシエヒガシエ)

ってのが受験のテーマソングだった私は、見事に”悪魔”(と思ってた)方へおびき寄せられたわけで。

そんな私がそのころ試みたのは「仮面浪人」というやつ。
大学にもろくに行かず、カリスマかてきょー(自称)だった私はもう一足のわらじを履こうとしていた。
でも、いろいろあって、というか結局そこまでの意志がなかったのだろう私はそのまま「”悪魔”に召し取られたまま」の生活を送った。

でも、そんな時思い出してたのは高校時代の連れの言葉。
「僕はこの高校に入ったことを全然後悔してないよ。anydaisukiとか他の連れとかもこの高校に入んなかったら出会えなかっただろうし。だから、僕はこの高校に入ってほんとによかったと思ってる。」

そう、私も、「”悪魔”に召し取られた」が故に大学時代の今も親しい友人と楽しい時間を過ごせたり、多くの教え子からいろんなことを教わったりできた訳で。
もっと言えば、「”悪魔”に召し取られ」なかったら今の職場にも私はいなかっただろうし、今のフィールドで知り合えた多くの人達にも出会うことができなかっただろうし。それを考えると、ほんとあのときの選択はちっとも間違いじゃなかったって思える。

昔、「if」っていう、もしあの時別の道を選んでいたらこのストーリーはこうなってた、みたいなドラマがあったけど、今もそうだけど短期的には”あのときああしていれば・・・”って思うことがよくある。
でも、きっと時間が経てばすべてを洗い流して今この時をちゃんと正統化してくれるんじゃないかな、なんて考えたりする。

なんか、「ドラゴン桜」からかなり本題が離れてしまいましたね・・・(^^;

これも、一昨日”TEKNIX”のドキュメンタリーを観たからで・・・その話は追々。


↓トラバさせていただきました。
半年終えて。 (普通の日記~EVERGREEN)
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by anydaisuki | 2005-08-30 23:40 | 一日一書

平野啓一郎『氷塊』

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まったく違う方向を持つベクトル。その終点を告げるのは、まったく同じ出来事。

でも、その2つのベクトルの影には、もうひとつのベクトルが。

さらにそのベクトルは他のベクトルと合成され、またその合成されたベクトルが違う2つのベクトルに分解され、さらにその生み出されたベクトルが他のベクトルと・・・

運命に似た必然。でもそのベクトルを合成させたのは自分。違うベクトルに分解したのも自分。

そんなふうに主体性を獲得していると錯覚させながら、必然を偶然であると思い込ませ、運命であると信じ込ませる。

ちなみに私は、p.202下段 l.2-3とp.221 l.15-16で”氷解”。

平野啓一郎『高瀬川』(including『氷塊』)
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by anydaisuki | 2005-06-26 23:58 | 一日一書

村上龍『空港にて』


「お聞きしますがあなたは何が問題だと思っているんですか。そう聞くと怒りだす人もいる。・・・要は何が問題なのかわかってないから、怒ってごまかすだけなんだよね。原因がわかってないと、ものごとは絶対に解決できないんだ。」
(村上龍『空港にて』(2005年、文春文庫)176頁)

・・・そうかな?
そう聞いて怒るのは、何が問題かわかってないからじゃなく、何が問題かわかっているが故に、その問題を直視したくない、認めたくないから怒るんじゃないかな。
それに、定常的なシステムなら原因がわからないと解決しないかもしれないけど、流動性の高いシステム(この場合がほとんどだろうけど)なら、その瞬間におけるベターソリューションを投げかけるしか方法はないし、原因に遡って解決を図ることは不可能なはず。

いずれにせよ、原因もわからず、ベターソリューションも提示できないってのは、つまり救いようがない、ってことかしら。
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by anydaisuki | 2005-06-08 12:58 | 一日一書

Lyrical Murderer

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桜井亜美の、メールのやりとりの文章だけで展開する小説。
風呂に入ってる間に、一気に読み切ってしまったこの1冊。

なんか、実はうざがられたりするのが嫌で、とかく表面的な話題に終始しようとする自分の心境になんとなくかする感じで。そんな、弱さや自信のなさや臆病さを俯瞰させてくれたような気がしました。

P.S. おそらく、こういった過剰に相手にコミットしてしまう私のような人のことを、”愛されたい症候群”というのでしょうね。

愛されたい症候群(はにぃさんのお散歩)
↑トラバさせていただきました。
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by anydaisuki | 2005-06-04 13:15 | 一日一書

「SWITCH JANUARY 2005 VOL.23 NO.1」


b0021506_2239131.jpgなぜだろう。
読んでて面白いのは櫻井より小林のインタビュー。
でも、記憶に残る言葉は櫻井のインタビューに出てきたものばかり。
プロデューサーとコンポーザーの違いゆえなのか。


key

・「自分と目的とを一直線で結ぶのではなく、寄り道して、いろんなところに付箋して、バランスの中で価値を見つける」

・「肉体は滅びても魂って生き続けるのではないかと思っていて。そこに本人がいなくても魂は飛んでいって、届いて、交流していくんじゃないかって思うんです。」
・・・そういう点で、アーティストってのは半永久の生を手に入れることができるのでしょうね。ジョン・レノンや尾崎豊のそれのように。

・AP=Artist's Power/Alternative Power
 
・「人の背中をおしていくために頑張りますという態度のほうがいい」
・・・直接ハコモノを作ったりするのではなく、補助金等で望ましい政策方向に人々の行動を誘導する、行政的な手法(発想)でもありますね。
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by anydaisuki | 2005-01-05 22:38 | 一日一書

GEODESIC編著『ブログの力』



 単なる技術論に留まらず、ブログが普及して活用されている現状について、その背景にある思想(というと大袈裟ですが)を示してくれています。
 テクニカルな問題は、わからなくってもさわってたり、雑誌を立ち読みすれば分かる話で、ほんとにブログを活用して生活のツールにするためには本書の提示するような背景を理解していないとモチベーションは継続しないのでしょう。
 この本を読んで思いついたネタがいくつかあります。おいおい公開しますのでお楽しみに。

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・ブログとの関係を一人称で見れば「自分の役に立つデータベース」

・trackback-エントリー中でのtrackback先へのリンクを忘れずに

reference

・阿久悠 『日記力―「日記」を書く生活のすすめ』(講談社プラスアルファ新書)

・齋藤孝『質問力―話し上手はここがちがう』
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by anydaisuki | 2005-01-05 22:18 | 一日一書