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月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり


つ れづれなるまゝに、日くらし、硯にむかひて、心に移りゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。
by anydaisuki
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齋藤孝『コミュニケーション力』(岩波新書)

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 とかく”コミュニケーション(能)力”というと、生来持ったもの、もしくは成長段階の早いうちに獲得するもの、という感覚があった。しかし、この本ではそれを具体的なコミュニケーション、特に会話における各フェーズにおいて個別の対処指南(”マニュアル”というニュアンスとはちょっと違う)を示し、そういったものではない、ということを気付かせてくれる。
 もちろん、そのコミュニケーション力をつけるにはトレーニングが必要であり、長い時間を要するものもある。そうであるから、生来的なものであるかのような錯覚を抱いてしまうのかもしれない。しかし、自分が過去、ゼミ討議によってディベート能力を磨いたのと同じく、一般的なコミュニケーションにおいても技能を身に付ける訓練をすればよいのだ、むしろ、そのようなものだと割り切ることで、”コミュニケーションの欠如”などといった欠落感によって翻弄されずに済むともいえるのかもしれない。

key

「『心の時給自足経済』に入ってしまっている人は、コミュニケーションの必要が少ない」

「人間を種子として見よ」(by ルドルフ・シュタイナー)
←「連続した生として相手を見ること自体が、相手に対する見方を変える」

「現在というものに一切を賭けたのだ」(by ゲーテ)
cf.「前後裁断(or前後際断)」

by anydaisuki | 2004-12-26 00:24 | 一日一書
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